英文は必ず前から訳してください。理由は二つ。まず最初に、文の大意が早くつかめます。文の最後から訳す生徒さんもいますが、これでは時間がかかりすぎて短時間での長文読解には役に立ちません。つまり、試験では使い物にならないという事です。前から訳していって動詞にぶつかれば、そこまでが主語と考えて「~は」「~が」と訳す。次が動詞、その次に目的語や補語、修飾語などが続きますが、英文の基本的順番は、<だれが><どうする><何を><どこで><いつ>です。
My sister and her friend living near our house cooked me pizza in the kitchen yesterday.
これを前から訳すと「私の姉 と 彼女の友達 住んでいる 近所に 私たちの家 作ってくれた 私に ピザを 台所で 昨日」
動詞がcookedなのでそこまでが主語となりますが、長文を短時間で読む場合、大意を掴めば十分なので、正確な日本語訳(「私の姉と近所に住む友人は昨日台所で私にピザを作ってくれました」)に直す必要はありません。そんなことをしていたらタイムオーバーで失敗してしまいます。
二番目はリスニングに関係します。当たり前ですが、リスニングは前から読まれた英文を聞く作業です。後ろから訳すクセがあると、最後まで聞かないと英文が訳せなくなってしまいます。最後まで聞いてそこから戻って訳していたら、CDの英語は遥か先に行ってしまっていて、その部分が全く聞きとれない状況になってしまいます。リスニングは音と同時進行で大意を掴んでいく作業ですから、前から訳す習慣があれば、リスニングの上達も早くなると思います。