助動詞には2つのグループがあります。
1つは、皆さんがよくご存じのcan, willなど、主語の気持ちを表す助動詞です。
2つ目のグループは、do, be, haveの動詞にもなるが助動詞にもなる一人二役の助動詞です。
このグループが動詞になる場合、それぞれが意味を持ちます。do「~する」、be動詞「~です、~いる、~ある」have「持つ、飼う、食べる、飲む、開催する、ある」など。
このグループが助動詞になる場合、基本的には意味は持ちませんが、強調の助動詞doは「とても、非情に、本当に」などの意味を持つことがあります。
1のグループと2のグループの共通点
→ 否定文、疑問文、疑問文への答え方(Yes/Noで始まる答え)の作り方が同じ。
→ 同じグループの助動詞を一緒に使えない。 × will can × be do × be have
→ 違うグループの助動詞ならいっしょに使える。〇 will be helped
1のグループと2のグループの違う点
→ 1の助動詞はそれぞれが意味を持っているが、2の助動詞は基本的に意味を持たない(日本語に直さない)。
ただし、強調の助動詞doは上記を参照。
→ 1の後ろには必ず動詞の原形を置くが、 2の後ろに置くのはそれぞれで違う。
助動詞doの後ろは一般動詞の原形
助動詞beの後ろは現在分詞(進行形)か過去分詞(受動態)
助動詞haveの後ろは過去分詞(現在完了)
→ 1の助動詞は時制と主語の気持ちを表すが、2の助動詞は時制しか表さない。
一人二役の助動詞の見分け方
haveの例
I have a sister. → 後ろが過去分詞でないから、これは動詞haveで日本語に直す
I have seen the man before. → 後ろが過去分詞seenだから、これは助動詞haveで日本語に直さない
beの例
He is my friend. → 後ろが現在分詞でも過去分詞でもないから、これはbe動詞で日本語に直す
He is running in the park. → 後ろが現在分詞(進行形)だから、これは助動詞beで日本語に直さない
He is helped by Ken. → 後ろが過去分詞(受動態)だから、これは助動詞beで日本語に直さない
doの場合
I do my homework. → 後ろに一般動詞がないから、これは動詞doで日本語に直す
What do you have? → 後ろに一般動詞haveがあるから、これは助動詞doで日本語に直さない
I did do my homework yesterday. → 後ろに一般動詞doがあるから、これは助動詞did(doの過去形)だが、強調の助動詞doの過去形なので日本語に直してもいい。
「私は昨日、宿題を本当に(実際に)やったんです!」<宿題をやったことを強調している>
【補足】
助動詞do, be, haveの場合、否定文や疑問文の作り方は同じですが、これが動詞になると、be動詞と一般動詞do, haveとでは作り方が違ってきます。
英語を学び始めた中学1年生が「なんで違うの?面倒臭い!」と最初に英語嫌いになるところです。
beはbe動詞という独自のグループを持っていますが、doやhaveはdo動詞やhave動詞といった独自のグループを持っておらず、一般動詞のグループに所属しています。だから疑問文や否定文を作る時、一般動詞のグループのルール<doを使う>に従っているのだと思います。